MacでLaTeXを使う際の図の挿入方法まとめ
MacでLaTeXを使用する際の備忘録.
LaTeXでは様々なファイルフォーマットの図を挿入できる.Macでは図をPDF形式で保存することが簡単にできるため,ここでは,Mac環境で,LaTeXにPDF形式の図を挿入する方法についてまとめる.
PDF形式の画像を読み込む場合,画像のどのエリアを挿入するのかを別途指定する必要があり面倒なので,これを自動で計算するようにする (自動で画像全体が取り込まれるようにする).
準備
既にmediabb.styが利用環境にインストールされているなら準備は不要.そうでない場合は下記を行う.
- mediabb.styというファイルをWebで探しダウンロード
- 画像の挿入エリア計算を自動でやってくれるのが,このファイル
- mediabb.sty をtexファイルの置かれたフォルダ(もしくは他のパスの通ったフォルダ)に置く
texファイルへの記述
パッケージの読み込み
- texファイルの先頭部分に下記を記述する
- \usepackage[dvipdfm]{graphicx}
- \usepackage{mediabb}
画像ファイルの読み込み
- 以下のように記載する
- \includegraphics[mediaboxonly, width=5cm]{my_figure.pdf}
- mediaboxonlyを付けることがポイント.これは画像の取り込み範囲の設定であり,このオプションを付けることで,全体が過不足なく取り込まれる.これを付けないと余計な余白が入ったりする.
- 他のオプション(width=5cm)や読み込みファイル名(my_figure.pdf)は適宜変更する
- \includegraphics[mediaboxonly, width=5cm]{my_figure.pdf}
「競争の戦略」をまとめてみる (11章 成熟期へ移行する業界の競争戦略)
自分が読んだビジネス書の中で最も影響を受けているのがこの本です.
- 作者: M.E.ポーター,土岐坤,服部照夫,中辻万治
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1995/03/16
- メディア: 単行本
- 購入: 11人 クリック: 145回
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本書では,企業の競争戦略についての基本原理が体系的にまとめられています.
まず,競争が完全競争(誰でも同じ商品を提供できて参入撤退が自由)ならば,収益率は長期債の利回りに近づく(すなわち貯金するのも物を売るのも一緒)という大原則の説明から始まり,その後も様々な分析が極めて論理的に説明されています.
戦略を考える上での土台となる考え方が詰まった本だと思います.
ここでは,気まぐれで章のまとめを書きたいと思います.
今回まとめるのは「11章 成熟期へ移行する業界の競争戦略」です.
成熟期とは製品の4つのライフサイクル「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」のうちの一つで,製品が見込み顧客に行き渡ってしまい,新規顧客を見つけるのが難しくなっている段階のことです.ポーター教授はこのような業界では企業はほぼ例外なく苦難の時期を迎えると言っています.そしてこの時期には企業は大幅な戦略の転換が必要になります.
ということで,ポーター教授がどのように言っているのかまとめてみます.
移行期に業界はどう変わるか
- シェア競争は激化する.競争相手はいっそう攻撃的になる.
- 買い慣れた顧客が増える.
- 競争の重点がコストとサービスに移る.技術は安定する.
- 過剰設備になる恐れがあるため設備と人員の増強が難しい.
- 製造,マーケティング,流通,販売,研究などすべてやり方が変わる.例えば,マーケティングなら「サービスと値引きが支配的になる」「広告での競争が重要になる」など.
- 新製品や新用途があらわれれにくくなる
- 国際競争が激化する
など.
移行期の戦略
移行期の戦略の特徴および取るべき戦略は以下の通りである.移行期に挑戦すべきかどうかの検討も必要となる.
- 「コストリーダーシップ」「差別化戦略」「集中戦略」のどれかを選ばざるを得なくなる.差別化戦略とはコストをかけて,ブランド,技術,サービス等を他社と差別化する戦略であり,集中戦略とはターゲットを特定セグメントの顧客のみに絞り込むことで,顧客の満足度を上げる戦略である.
- 精度の高い原価分析が大切になる
- 製造工程の革新が必要になる
- 既存の顧客の購買幅を増やす必要がある.この時期には新規顧客を獲得するのはコストがかかる.
- 安い資産を買う
- よい顧客を選ぶ
- 国際市場で競争する
移行期戦略の落とし穴
移行期では以下のような落とし穴に落ちる企業が多い.
- 自社と業界の捉え方を改めることができない.移行期ににも関わらず,過去の経験で判断してしまう.
- 窮地に追い込まれる.ゆとりがなくなる
- シェア拡大を狙うために無駄に投資する
- 目先の利益を求めすぎる.そのためにシェアを犠牲にしたり,マーケティングやR&Dへの投資を見合わせたりしてしまう.
- 価格競争に対し感情的に反発する.⇒移行期では低コスト地位は大切である.
- 業界環境が変わるのを嫌う.⇒移行期には業界環境は変わらざるを得ない.
- 「目新しい」製品に力を入れすぎて,従来からの製品の改良や売り込みを怠る.⇒移行期には空疎な「創造性」よりも既存製品の改良により実効をあげることが大切である.
- 「高品質」を言い訳にする.⇒成熟期では品質差は消え失せる.
- 過剰キャパシティにより集中戦略がとれない.
成熟期が組織に与える影響
成熟期の組織では成長が鈍化し従業員の労働意欲がなくなる.また,「切り詰めた予算制度」「厳しいコントロール」「成果主義」等が大切になる.
そこで,以下の対処が必要である.
- 過去の成功に捕われずに業績目標を引き下げる
- 社内の規律を厳しくする
- 以前ほど昇進が期待できない状況に対応する
- 社員の気持ちに気を配る
- 分権化から再び中央集権化へ
社長のあり方
昇進させることができないのに業績だけは細かく評価しなければならない.
社長にとっては苦難の時期になることが多い.
iPhoneの次機種について
次のiPhoneについていろんな噂が飛び交っているようです.
http://www.gizmodo.jp/2012/07/iphone5_matome.html
ここでは,自分の気になっている点をまとめてみます.
(1) 名称.
iPhone5と言われてますが,どうなんでしょう.
ハードウェア性能についてはiPhone4Sで十分なレベルになってきたので,
そろそろ新しい世界観を示さないといけないと思うのですが,
そうするとiPhone5という名前は合わない気もします.
(2) ディスプレイサイズ.
噂では4インチと言われてるようですが,確かに現状の3.5インチよりももう少し大きくしてほしいです.
5インチのスマートフォンが出回っているので,
現状のままだと周りのスマートフォンより見劣りする気がします.
(3) 通信規格.
4G LTEと噂されてますが,これは本当の4G(LTE Advanced)ではなく,
3.9G(LTE release 8)のことと思われます.
(4) NFC.
搭載されてほしいですが,どうなんでしょう.
位置情報サービスにフォーカスするのであれば,必須な気もします.
だいたい以上なんですが,細かいところでは,動作保証温度とかも気になります.
iPhone4Sでは0度から35度ですがカーナビとして使うにはちょっと物足りない気もします.
あんまり気にしないのかな.
ちなみに以前Twitterにも書いたのですが,次のiPhoneによって
GIS+SNS+NFCをコア技術としたエコシステムが作られることを期待してます.
いつ発表になるんですかね.楽しみです.
ブログ始めます
このTogetterについて.
「「本当に大切な相手にまじめに何かを頼みたいのなら、必ず万年筆全文自筆の手紙を記念切手でお送り等するのが人間として当たり前」」をトゥギャりました。 URL
これは面白いテーマですね.「誠意を見せる」手段が「ひどく非効率」な時にどうするべきかということだと思います.
内容としては,講演の依頼をしたいからメールアドレスを教えてほしいという依頼者に対し,郵便で依頼してくださいと返信したことに対するtwitterの反応をまとめたものです.
確かに依頼を受ける側からすれば,得体の知れない人たちから来る大量の依頼メールに対して,どれが本気なのかを見極めるのはかなり大変だと思われます.「自筆の手紙を記念切手で送る」という行為は本気でない人には敷居が高いので,本気さを見極めるフィルターとしては確かに有効そうです.
ただ,やっぱり非効率だよなぁというのが率直な感想です.電子メールなら手紙のように配達まで何日も待たされることもないし,どこにいても内容を確認できるし,後で検索するのも簡単です.
ということで,ここには「礼儀」をとるか「効率」をとるかという厄介な問題があります.
で,私の考えですが,信頼関係がない場合には非効率になっても仕方ないと思っています.
実際のところ,依頼メールに書くべきことは「依頼内容」だけではありません.むしろ「本気でそれを必要としている」ことを説明することが大切です.例えば,日常生活でちょっとしたお願いをする場合でも,背景を説明したりしてなぜそれが必要なのかを頑張って伝えようとすると思います.親しい間柄でも大変なのだから,面識がない場合には「本気でそれを必要としている」ことを伝えるのはかなり困難なことだと思われます.
「自筆の手紙を記念切手で送る」という行為は,非効率ながらも,この困難に対しての有効な手段だと思います.
もちろん,信頼関係がある場合にはもっと簡便な手段で「本気でそれを必要としている」ことを伝えることができるので,非効率なだけで意味がない行為となるかもしれません.ただ,信頼関係がない場合には,このような非効率な手段を用いることは止むを得ないと思います.
で,次に考えたいのは,こんな非効率なことをいつまでも続けないといけないのかということです.
実は,ITがそれを変えてくれるのではないかと期待しています.信頼関係がないことが非効率の原因になっているとするならば,もっと簡単に信頼関係を強化できるようにすべきです.それをITを使ってできるのではないかと思っています.
要素を2つ考えているのですが,まず1つ目は「ソーシャルグラフ」です.少し前にWantedlyというベンチャーがFacebookを利用したリクルーティングサービスを始めました.そこでは,例えば,求人側の人と応募側の人の間に共通のFacebook友達がいる場合のみ応募可能だったりします.確かに共通の知り合いがいるのであれば,簡単に信頼関係を築けそうです.
もう一つは「個人の情報発信」です.人気Blog『Life is beautiful』に「就職・転職活動にブログを利用すべき時代が来ている」というエントリーがあります.応募者のブログが採用に有効だという話です.確かにブログから相手のことを知ることができれば,信頼関係を築くのに役立ちそうです.
ということで,言いたかったことは,
- 信頼関係がないことは非効率につながる
- 「ソーシャルグラフ」と「個人の情報発信」は信頼関係構築を容易にする
の2点です.
最後になりますが,以上を踏まえて,私も久しぶりにブログを始めることにしました.
よろしくお願いします.